作りすぎてしまうことが多いものといえば豚汁です。いろいろな野菜が一気に取れるしおいしいので、毎日でも食べたいくらいなのですが、一度にたくさん作った豚汁はどれくらい日持ちするものなのでしょうか？
保存方法と保存期限、おいしく長く保存する小ワザを紹介します。
豚汁の日持ちは何日くらい？
これから一生、毎日同じものを食べなければならないとしたら何を選ぶ？と聞かれたら、おそらく豚汁を選ぶだろうな、というくらい豚汁が好きです。
全体に豚肉の味が染みていて深みがあるし、いろいろな野菜がごろごろ入っていて食べると健康になった気持ちになれます。満腹感も高いのもいいです。
ただ、いろいろな野菜を入れて作る豚汁は少量作るのが難しくて、二人暮らしだとどうしても残ってしまうんですよね。人参を買って、大根を買って、ごぼうを買って…と用意するものも多いので、すべての野菜を腐らせずに使い切ろうと思うと、多めに作って数回食べるのが楽だし現実的です。
そうなると気になるのが日持ちと保存方法です。まとめてみたので紹介します。
常温で保存できる？
いろいろな具材を使って作る豚汁は思いのほか痛みやすく、冷蔵庫に入れないメリットもないので、できれば常温保存は控えたいです。
夏場は半日で傷んでしまうのでもってのほかですが、冬はキッチンの室温や地域によっては１～２日ほど常温でも大丈夫なこともあります。
ありますが、暖房が入り込んで意外と暖かくなってしまったりするので、「冷蔵庫に空きがなくてどうやっても入れられないよ～～！」という場合を除いては避けましょう。
冷蔵庫に入れた場合
冷蔵庫に入れる場合には、夏なら２日、それ以外の季節は３日を目安に保存できます。
具材や保存がうまくいった場合にはもう少し日持ちさせることもできますが、風味が落ちてしまいますし「腐ったか！？まだ大丈夫か！？」というギャンブルになってくるので、３日までに食べきるつもりでいて、もしうっかり過ぎてしまっても、味見をしてみる価値はある、くらいの気持ちでいるのがいいですね。
日持ちさせる冷蔵保存の仕方
豚汁を作り終わり「これは残る」と分かったら、できるだけ早く冷まして速やかに冷蔵庫に入れるのが、より長持ちさせる秘訣です。とくに３日以上の保存を予定している場合には、冷ます！冷蔵庫に入れる！の迅速さが日持ちのカギになります。
豚汁は熱い状態からじわじわ冷ましている時間がとにかく痛みやすいので、完成したらその日に食べる分を取り分け、残りは鍋ごとシンクや大きめのボウルに用意した氷水に入れて一気に冷やす、くらいやるのが理想的です。鍋の中に水が入らないように気をつけましょう。
どんな容器を使う？
冷蔵庫にスペースがあれば蓋をして鍋のまま入れてしまっても、密封容器に移し替えて入れても大丈夫です。鍋よりも密封容器のほうが空気に触れないので、風味を保つためには向いていますね。
１日一回火を通すべき？
ネット検索してみると、細菌対策のために１日一回は沸騰直前まで温めて、粗熱を取って冷蔵庫に戻すように、と紹介しているページがありますよね。
この一手間、効果がないとは言いませんが、食べないときまで火を通すのは面倒だし、中途半端に温めるだけだと逆に菌を増やしてしまう危険もあるし、だらだら粗熱を取っているとやっぱり細菌が増える可能性もあるので、わたしは食べるときに食べる分だけ出して、沸騰直前までしっかり加熱する派です。
豚汁は何度も温めたり冷ましたりすると味噌の風味が落ちてしまうのと、イモ類や豆腐が崩れてドロっとしてしまうので、２、３日保存するくらいなら、食べるときに必要な量を温めるほうがおいしく保つことができます。
豚汁を作り置きするならどこまで？
もし予め、冷蔵庫で保存するようの豚汁！と分かっているようでしたら、保存すると味が落ちやすい素材は入れずに仕上げ、食べるときに追加するようにすると、より作りたて感を味わえます。
具体的には、加熱するとドロっとしやすくて後入れしやすいネギ、崩れやすい豆腐、風味の落ちやすい味噌、ですね。
豚汁を日持ちさせるコツ
朝食に作ってその日の夕食、夕食に作って次の日の朝食など、半日で食べきれない量の豚汁を作る場合には、できるだけ日持ちするように気をつけて調理をしましょう。
調理する前には手を洗い、作業スペースを清潔に保つ、という基本はもちろん、以下の点に気をつけると安全性を高めることができます。
日持ちさせたいときの味方といえば塩分と油分！
日持ちさせるために味を変えるのはちょっと…ですが、水を入れる前に野菜を油に絡めて炒める、豆腐も表面に色が付くくらい焼いておくだけでも、腐りにくくすることができます。
生姜を入れてみましょう
抗菌効果があり、豚汁との相性のいい生姜を追加しましょう。実家では豚汁には生姜を入れないので始めはびっくりしたのですが、爽やかな風味がついて生姜入り豚汁、想像以上に癖になります。
豚汁は腐るとどうなる？
万全を期して冷蔵保存した場合でも、安全であることを過信してはいけません。作り置きした料理を食べる前に、傷んでいないかどうか確認する癖を付けるのはいいことです。
豚汁はいろいろな種類の具材を使って作っているので、腐るとけっこう分かりやすく「腐ってるぞ！」という感じになります。おそらく見たときにハッとすると思いますが、とくに以下の点に気をつけて確認します。
見た目での判断ポイント
豚汁で特に痛みやすいのが、イモ類と豆腐です。試しにつまんでみて、糸を引くようだったら即諦めましょう。
イモも豆腐も避けて作ったよ！という場合には、全体がドロっとしている場合には危険信号です。イモ類が崩れるとドロッとしますが、崩れやすい野菜が入っていないのにドロっとするのは腐っている可能性が高いですね。
臭いでの判断ポイント
作ったときと臭いが違うような気がする？と思うようでしたら注意が必要です。豚肉は腐ると強い目の臭いを発するので、腐っていると分かりやすいです。
すっぱい臭いがする、生ゴミのような臭いがする場合はNGですね。残念ですが捨ててください。
味見してみての判断ポイント
見た感じ大丈夫そうでしたら、少しだけ味見してみましょう。ちょっと味見したくらいで分かるのかな～とお思いかもしれませんが、うっかり食中毒になったことのあるわたしの体験からすると、腐っている食べ物というのは意外と「ん？」となるものです。
とくにへんな酸味が出ていないか、舌に嫌な感じが残らないかに注意して味を見ます。
豚汁は冷凍できる？
残ってしまった豚汁は、若干風味が落ちて食感も変わることが気にならなければ、なんと冷凍することも出来るんです！おいしく食べることを考えれば冷凍しても早く食べるほうがいいですが、一ヶ月を目安に保存できます。詳しくはこちらのページをどうぞ！
わたしは冷凍庫に入れてしまったほうが安心できるので、「３日で食べきれるかなあ？どうかなあ？」というときは、食べる分だけ冷蔵庫に入れて、残りは冷凍してしまいます。
冷凍するときにも、冷蔵庫に入れるときと同じくなるべく高速で粗熱を取り、密封容器に入れて冷凍庫に入れましょう。フリーザーバッグでも大丈夫です。
冷凍するときに避けたい食材
豚汁には冷凍に向かない食材も多く使われています。
とくに避けたいのは、こんにゃくと豆腐。どちらも冷凍→解凍すると、妥協するにしても食べられない感じになってしまうので、冷凍する！と分かっている場合には使わずに作るか、すでに作ってしまった場合には取り出してから冷凍するのをおすすめします。
イモ類も食感が変わってしまい、水分が多い出来損ないのマッシュポテトのようになります。わたしはそれほど気にならないのでイモ類の冷凍はOK派なのですが、「カレーを冷凍するときにジャガイモは入れないよ～」という人は、豚汁でもやっぱり避けたほうがいいかもです。
あとは味噌ですね。冷凍しても大丈夫ですが、味噌無しで冷凍して、解凍して食べるときに入れるほうがおいしいです。
毎日食べるときのプチアレンジアイデア
豚汁のリメイクについてはいろいろなアイデアがあり、炊き込みご飯にしてみたり～、豚汁カレーにしてみたり～、クリームシチューにしてみたり～、と、みんなよく考えるなあ、という豊富なレシピが見つかります。
わたしは豚汁が大好きなので、リメイクはするとしてもせいぜいうどんを入れるくらい。
それすらも稀で、普段のアレンジは、今日はちょっとごま油を入れてみよう～、とか、新鮮な生姜をトッピングしよう～、とか、ネギ山盛りにしてみよう～、などの、薬味で変化をつけるくらいが好きです。
ちょっと薬味を足すだけでぜんぜん違った味わいになるし、新しい豚汁を発見するのも、実に楽しい方法だと思っています。
