簡単そうに見えて、じつは躓きポイント盛りだくさんのおしゃれメニュー、キッシュ。生地に入れた卵液が漏れてしまう!というのも、よくある失敗理由のひとつです。キッシュが漏れたり溢れたりしてしまう原因を知って、きれいでおいしいキッシュを作りましょう。
キッシュの卵液が漏れる原因は?
レシピ通りに準備を終えて、あとはフィリングを生地に流し込んで焼くだけ!になると、否応なしにワクワクしてしまいますよね。
しかし、あとは焼くだけ~!と思って卵液を流し込んだとたんに、生地の下から流れ出すと、一瞬にしてワクワクからワタワタに早変わりしてしまいます。
実はこれ、キッシュを作りなれない人が陥る、よくある失敗例のひとつ。原因はいろいろありますが、一つずつ確認してきれいなキッシュ作りを目指しましょう。
生地が薄すぎる
生地が分厚いとフィリングを入れるスペースがなくなってしまいますし、切ったときにうす~~くフィリングを包んでいる生地は芸術的でもあるのですが、あまり薄くしてしまうと、焼いたときに割れやすくなるので、そこから卵液が漏れてしまいます。
生地にヒビが入っている
生地がとくべつ薄くなくても、厚さが均等でなかったり、よれていたり、底と側面の合わさる角がいい加減だったりすると、空焼きした時にヒビが入ってしまうことがあります。
型にバターを塗っていない場合も、生地が型にくっついてしまい、焼いて縮んだ時に割れてしまうので、焼きあがったときにキッシュをきれいに取り出すためにも、隅々までバターを塗っておきましょう。
冷凍パイシートは破れやすい
キッシュ作成を簡単にしてくれる強い味方、冷凍パイシートで作る人も多いと思います。パイ生地は生地が薄い層になっているのですが、空焼きした時にタルトストーンなどの重りをいれていないと膨らんでしまって破れやすいです。
かなり薄い生地でもあるので、冷凍パイシートを使うときには1枚ではなく2枚重ねにして、しっかり重しを入れて空焼きして生地を守りましょう。
ピケが貫通してしまっている
生地を空焼きする前に、フォークで穴を開けて膨らんでしまうのを防ぐことをピケというのですが、うっかり穴を大きくしてしまうと、そこから卵液がジワジワと漏れる原因になってしまいます。
自宅用に焼くキッシュなら、ピケをしないでタルトストーンを乗せて生地が膨らむのを防ぐ、というのもありですが、ピケをしたい場合には、生地を空焼きしたあとに全体に溶き卵を塗って、タルトストーンを乗せずに5~10分ほどオーブンで焼き、薄い層を作って穴を塞ぐのが安心です。
空焼きをした時点でヒビが入ってしまったら?
気を付けて生地を作って空焼きしても、割れたりヒビが入ったりしてしまうこともありますよね。しかし、ガッカリするのはちょっと待って!ヒビに気が付けたのならばまだ大丈夫です!
生地を作ったときのタネが残っているようだったら、それを使って割れた部分を塞いでおけば、生地が漏れてしまうのは高確率で防ぐことができます!粘土をぺたぺた貼るような感じでOKです。
修正が終わったら、もう一度オーブンに入れて軽く焼き色を付けてからフィリングを流し込みましょう。
溢れる場合にはこちらも注意!
上記の失敗ポイントに気を付けて生地の準備をすれば、卵液が下から漏れ出てしまう心配はありません。
しかし、そこでうっかりしてしまうと、今度はフィリングが入りきらずに溢れてしまうかもしれません。オーブンに入れるまで気を抜かずに料理を続けましょう。
型の高さを要チェック
レシピの分量と型のサイズを確認するときに見落としがちなのが、キッシュ型なのか?パイ型なのか?タルト型なのか?というところです。
どの型を使ってもキッシュを作ることはできるのですが、それぞれ高さが少しずつ違い、キッシュ型>タルト型>パイ型の順に背が高いです。
ちょっとの差かもしれませんが、それでもフィリングが入りきらなくなってしまうこともあるので、型のサイズを確認するときには、直径と合わせて高さにも注目しておきましょう。
フィリングを注ぎ過ぎないように
フィリングが生地と同じ高さまで入った、高さのあるキッシュは憧れですが、フィリングを焼く前に満杯まで注いでしまうと、オーブンに入れるときに揺れてこぼしてしまいがちです。
なので、型を満杯にする量のフィリングが残っている場合でも、とりあえずいちばん上まで注がずにおき、安全にオーブンに入れ、10分くらい焼いてから、計量カップなどを使ってオーブンの中で残りのフィリングを注ぎ込んでみてください。
フィリングをこぼさずに、一杯まで具の詰まったキッシュが作れますよ!
おいしくてきれいなキッシュを作りましょう
小さな失敗で仕上がりがヘンになってしまう、簡単だけど難しいキッシュ。そのほかの躓きポイントもこちらでまとめているので、まとめて確認してみてください♪
作ったキッシュが残ってしまったときの保存方法や、焼きたてが味わえる温めなおし方についてはこちらもどうぞ!